バイクでヒッチハイカーを乗せた話。

とても嬉しいことがあったのでブログを立ち上げた。

情熱が覚める前に書き残そうと思う。

 

ぼくは都内に住んでいる。職場は渋谷。
多趣味な方だと思うけど、特にバイクは乗るのもいじるのも好き。

 

先日、珍しく静岡の三島で仕事があった。
現地での移動が困難なのでバイクで行くことにした。おおらかな会社に感謝。
仕事を終えて、柿田川湧水群に寄り道をして帰路についた。

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柿田川湧水群。夕方は西日がきついので、訪れるなら朝が良いと思う。

 

2月の東名高速はバイクでは厳しい寒さだった。

給油のため足柄SAへ入る。

 

トイレへ向かうとヒッチハイクで旅してそうな人がトイレ前のベンチに座っていた。
旅慣れない新しいザック、ナイロン製の大きな寝袋、スケッチブックが印象的だった。

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今までヒッチハイカーを乗せたことがないが、常々チャンスがあれば乗せたいと思っていた。

 

いつでも乗せられるように日頃から予備のヘルメットを持ってバイクに乗っていたのだ。東日本大震災の頃から何年も積み重ねてきた地味な努力が報われる。ついにそのチャンスが訪れた。

 

若者に声を掛けた。

 

福岡から来た大学生で、初めてのヒッチハイク旅行。
明日の夕方までに横浜に着きたいこと、今日はココで泊まることを聞いた。

 

ちょっと待て。

 

ココで泊まったら乗せられないじゃないか。
横浜まで乗せたとしても、ぼくは東京に帰るので、
もう一度高速に乗る必要がある。それは面倒だ。

 

こうなったら自分の欲求を満たすためには、ヒッチハイカーを説得するしか道はない。
旅の目的、旅のポリシー、過去の東京観光経験などを確認し、ひとつずつ問題を解決。

 

ヒッチハイクでバイクにのる機会が、人生に於いていかに貴重な経験になるか、将来の話題になるかをアツく説く。

 

間違いなく仕事より熱心だった。

 

その甲斐あって、ヒッチハイクしていない、かつ目的地に到着しているヒッチハイカーを連れ出すことに成功。


乗せるのは次の海老名サービスエリアまで。まず小さな要求を飲んでもらうのは大事なこと。

 

防寒対策を取ってもらい、バイクを停めてる場所へ移動。

後ろに乗せ、荷物が安全か確認する。

 

よし、大丈夫。

 

ヘルメットを装着。

落下防止&防寒のため、ぼくの革ジャンのポケットに
後部座席から手を入れてもらう。

 

まるで恋人。

 

長距離のバイク移動は初めてと聞いたので、
安心を感じてもらうためサービスエリア内のガソリンスタンドまで慎重に移動。


給油中に手応えを確認する。

 

「駄目なら降りても良いよ」と優しい言葉をかけると
「大丈夫っす、余裕っす」と心強いお返事。

 

高速道路に突入してから暫くは安全に配慮した運行。

 

フォーーーーーーーー!!!
ひゃっほーーーーーー!!!

 

2人で絶叫し、ハイテンションで一体感を味わう。
このテンションの源は、革ジャンのポケット効果だと思っている。

 

目的地の海老名サービスエリアまでは距離がないので、あっという間に着いてしまった。

 

ぼくは横浜で降りるのが面倒なので、東京まで付き合ってくれるか聞いてみた。

 

強引に連れだした手前、強制はできないが答えは「OK」。

 

ヒッチハイクしてるくらいなので、持ち合わせは多くないはず。

お節介だが、ぼくが電話で安宿の手配をした。本命の宿が満室だったのでnuiにした。

価格はドミトリー(相部屋)で¥2,800。

ゲストハウスを知ることも、大きな助けになると思う。ネットカフェはいつでもドコでも体験できるし、つまらないし。高速を降りてからnuiのある蔵前までは近くなかった。

 

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無事に宿まで送り届けて記念撮影。

 

一緒に食事でも、とも考えたけど運転があるのでお酒が飲めない。また会える機会を待つとする。

 

ぼくは16歳の夏休みに初めてヒッチハイクで国内を旅行した。完全に所持金ゼロの無銭旅行だった。ご飯は人のおごり、寝床は何とかするみたいな。

そこで色んな人に恩を受けた。後にその頃の甘えが恥ずかしいと思ったりもした。今回の出来事は、その方々に還元できたかもと考えると嬉しくて仕方がなかった。

 

楽しみを享受する側から供給する側になってしまったような寂しさもあるけど、ぼくにとって、良い出会いだった。

 

また、ヘルメットを持ってバイクに乗る日々が続く。